狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

勘違いした挑戦者

たまにはラブコメでもなんでもない、ちょっとした
アホな話を書いてみたくなりました(゚д゚)

今回出てくるNPCは、何処かの誰かをちょっとモチーフにしたり
してます(´・ω・`)





『貴様に、決闘を申し込む!』

屋敷を突然訪れた男は、鼻息も荒く俺を指差して、
声高にそう叫んだ。
…何だか無性に、やかましい、と張り倒したくなる、
そんな男だった。


【勘違いした挑戦者】


それから2日後。
俺は奴…確か、ルゴスとか名乗っていたか。
そいつが指定してきた、屋敷の近くにある河原に来ていた。

楼華とセルヴィス、そして爺様も立会人として
共にこの場に訪れている。

俺達が河原に来てから、約5分ほどして、ルゴスが現れた。
腰に剣を佩き、額に鉢巻をしている。
服はイズレーン風のような、セフィド風のような、珍妙な出で立ち。

一言で言うと、変だ。

しかし本人は至って真剣な顔をしている。
笑うのは失礼だろうと、ぐっと堪える。


『ふふん、よく逃げずに来たな。褒めてやろう!』


俺が来ているのを見ると、ニヤリと笑ってそう言う。
俺に決闘を挑み、勝つ自信があるのだろう。
…見たところ、素人同然のようなのだが…存外それはフリで、
実は強いのかも知れない。

油断は禁物、だな。


『ふふふ…最早、言葉は不要。ここより先は、俺の剣で語る!
 さぁ、覚悟しろ、狼厳!』

そう言うと、腰に佩いていた剣を抜いて構えた。
その構えで、分かる。

…ああ、これは紛れもない素人だ、と。

俺は刀を抜かずに暫くルゴスの攻撃を躱し、
相手の呼吸が荒くなったところで声をかけた。

「ルゴスとやら。俺は貴様に決闘を挑まれる覚えなどないのだが。
 突然挑んできた以上、何か理由があるのだろう?
 良ければ聞かせて貰えないか?」

『ぜぇ…はぁ…お、覚えがない、だと…!
 貴様…あれだけの…ふぅ…悪逆非道な振る舞いをしておいて、
 よくもぬけぬけと…!』

俺の言葉に、さらにいきり立ったように剣を振るう。
しかし、元々鋭くもない太刀筋が疲労のせいでさらにへにゃへにゃになり、
正直見ているのが可哀相なくらいだ。

「狼厳…貴様、何かしでかしたのではないか?」

黙って観戦しているのに飽きたのか、セルヴィスがそう声をかけてくる。
そんな訳あるか、と返しながら、俺はルゴスの攻撃を躱し続けた。

『く…俺は…俺は、お前になど、負けぬぞ…!』

…しかし、これほど執念深いとは。
本当に俺は何かしたのだろうか。…とりあえず、落ち着いて話を聞こう。
そろそろ俺も飽きてきたことだし。

大振りに剣を振り下ろしたところを、少し体をずらして避け、
すれ違いざまに足払いをかける。
バターン!と盛大に転んだルゴス。
その手から剣は離れ、疲労のせいか起き上がる事もままならないようだ。


「…だ、大丈夫ですか…?」


しかし、転び方があまりに盛大だった。
それを心配した楼華が駆け寄って、手ぬぐいを差し出す。
ルゴスは顔だけ上げると、心なしか照れたように顔を赤くして…
キッと俺をにらみつけた。

『…こ、このような可憐な女性が傍にいるというのに…
 三股だの何だのと…!貴様のような、男の…否、人類の敵を…
 許すわけには、いかんのだ…!』





場の空気が凍りつく。
それを破ったのは、爺様の豪快な笑い声だった。

「ふはははは!成程、この者が狼厳に挑むのはそれが理由か。
 良いぞ良いぞ。心行くまで挑むが良いわ!」

「爺様、茶化すのはよしてくれ。俺はそんな事はしていないと
 何度も説明したであろう…」

俺達がそんな話をしている間に、ルゴスはふらつきながらも
立ち上がっていた。

そして、俺をビッと指差す。

『そして、俺は知っているのだ…貴様が…本当は、男色家であるとな!』





再び凍りつく場の空気。
突然何を言い出すのだ、このバカは。

「…何の事だ?」

心底呆れ返って俺が尋ねると、ルゴスは誇らしげに胸を張り、
セルヴィスを指差した。

『とぼけるな!俺は知っているのだ…貴様が、この“男”と
 よく他国に出掛けているのをな!
 貴様のような男色家に、楼華さんを渡すわけにはいかん!』





三度、凍りつく以下略。
というか、さり気なく後半に大胆な台詞を吐いたが…
前半部分の問題が大きすぎて、誰も気に留めなかった。

と…今まで腕組みをして観戦していたセルヴィスが、
こちらに歩み寄ってくる。
…これは、いかんな。


「…誰が、男…だと?」


セルヴィスの声が、普段よりも低い。
その迫力に、バカを素で体現しているようなルゴスも、
流石にたじろぐ。

そして、次の瞬間。
セルヴィスの鋭い右ストレートが、ルゴスの顔面にクリーンヒットした。

軽々と吹き飛ぶルゴス。
…死んではいないようだ。無駄にタフだな。

「…私は女だ!」

セルヴィスの声がルゴスに届いているのかは、最早分からなかった…。



それから俺達は、再度気絶したルゴスを放置し、
セルヴィスを宥めつつ屋敷に戻った。
その道中で、何故か俺が楼華や爺様から小言を貰ってしまったわけだが。

…俺も一発くらい殴っておけば良かったかな、と思ったのは、
ここだけの秘密だ。
スポンサーサイト

Comment

 

アホの子の名前でちょっとニヤッとする⇒セルちゃんの扱いでついに噴出した

どう考えても血縁です、本当にry
こんなんが二人も三人もいたら鬱陶しいだけだわ……!w

最後の最後にさらっと狼厳さん惚気てると考えていいんです?
  • posted by X 
  • URL 
  • 2013.03/01 23:03分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

X殿>
ふふふ…アホの子出すと決めた時から
セルヴィスの扱いはこうでした!
ごめんよセルヴィス!((( ;゚Д゚)))

金に目がない長男・ラゴス!
愛に目がない次男・ルゴス!
世の中の宝も愛も俺のもの・三男・ロゴス!(何

3人揃って( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン

サラッと、イラッとしてます!
セルヴィスのどこが男に見えるのか、みたいな(゚д゚)
それが惚気か否かは、貴方次第!m9(゚д゚)ドドーン
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.03/01 23:45分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

くっそwめっちゃフイタww

アホの子3兄弟だったらイヤだなー
あれが一つ屋根の下に住んでたら…と思うと…!
あれ、なんかカオスじゃねえww

てかロゴス一番自分勝手過ぎる設定に更にフイタw

いやーめっちゃ笑ったわ!ありがとう!
なんかありがとう!
  • posted by 皇帝 
  • URL 
  • 2013.03/02 00:28分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

皇帝殿>
ふふふー笑って頂けたなら嬉しいのです(´ω`*)

皆が皆バカやってて、

「貴様はバカだな!」
「なにぃ!お前のほうがバカだ!」
「まったく…兄貴達は本当バカだな」
「「お前に言われたくない!」」

とかやってるのですよ、きっと。あれ、ちょっと可愛(ry

こちらこそ読んで下さって有難うなのですよ!(`・ω・´)
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.03/02 03:38分 
  • [Edit]
  • [Res]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

狼厳

Author:狼厳
狼牙志士隊筆頭

最新記事

くろックCute BC01

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。