狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

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狼厳とセルヴィスの危機-3

閲覧超注意!(゚д゚)

以前あげてたSSが何やらこう、もやっとする終わり方だったと
思われるので、色々と加筆してみました。

…やりすぎた感!

もしかしたらこちらは消してさらに修正するかも…?(・ω・)
…読まれる方はお気をつけてっ。引かないで下さいませーっ


幸い、火を起こす道具は小屋の中を探して見つける事が出来た。
それを使って火を起こしてから、その前に2人で並んで座る。

これでどうにか、一晩は凌げそうだ。
後は、楼華と救援に駆け付けてくれた皆が見つけてくれるのを
祈るだけ…だな。


【狼厳とセルヴィスの危機-3】


「ふぅ…すっかり、濡れてしまったな…」

「まったくだ。服がまとわりついて、鬱陶しくて敵わん…」

俺もセルヴィスも、鎧であればまだ違っただろうが、普段着だ。
肌にまとわりつく衣服の感覚が、確かに気持ち悪い。
それに、濡れた服を着たままでいると、服が体温を奪って
風邪を引くのだと、誰かに聞いた記憶がある。

「…くしゅんっ!」

そんな事を考えていると、隣にいるセルヴィスがクシャミをした。
見ると、体が小さく震えている。

俺は暖炉の前から立ち上がり、視界の端に入った毛布を手に取ると、
入り口の近くで埃を取ろうと叩き始めた。

「ん…どうした、狼厳?」

突然入り口近くに移動した俺を不審に思ったセルヴィスが、
俺に声をかけてきた。

「…濡れた服を着たままでいると、風邪を引くぞ。
 俺はここにいるから、脱いで乾かすと良い」

…何を言っているのだ、俺は。…そうは思うが、
セルヴィスが風邪を引いては大変だ。
俺ならば多少放置しても、風邪などはひかないだろう。

「バカを言うな、それでは貴様が寒いだろう。
 これ以上借りを作るのは、私のプライドが許さん。
 暖炉の前にいろ。非常事態だ、やむを得まい…」

と、思っていたのだが。
セルヴィスが言った言葉に、俺は一瞬思考が停止した。


「…バカはお前だ…。俺も男。そのような事をすれば、
 どうなるか分からぬぞ?」

「ふ…愚か者が。付き合いはまだ短いが、
 貴様がそういう事をする輩ではない事くらい、知っている。
 それに、別に貴様になら何をされようが…」


そこまで言って、セルヴィスは慌てた様子で口を塞いだ。
言いかけてやめる、というのも、こいつらしくないな。
不審に思い、俺はセルヴィスのほうに振り向いた。


「…どうした?何か言いかけなかったか?」

「…貴様になら、何をされようが返り討ちに出来る、と
 言おうと思ったのだ。別に深い意味はない。
 …ほら、さっさと服を乾かしてしまおう。風邪を引いては、
 皆に迷惑がかかる」

「ん、ああ、そうだな」





そして、互いに背を向けあって服を脱いで、下着姿になった。
俺は別に問題はないが、セルヴィスは女。
見られては恥ずかしいだろうと、極力視線をそちらに向けないように
意識しつつ、一枚の毛布に分け合うようにして体を包み、暖を取る。

会話はない。
パチパチと焚き火の爆ぜる音と、窓を雨風が叩く音が、
小屋の中に響いている。

が、沈黙はさほど重いものではない。
思い返すと、手合わせ以外でこいつと過ごす時間は、
こうして何も言わずに、ただ隣で座っているだけ、という事も多い。

「…暖かいな」

ポツリと、セルヴィスが呟いた。
ちらりと視線をやると、小さく微笑んでいるように見える。

「そうだな。毛布も存外綺麗だったし、暖炉というのも、
 また趣があるものだ」

「ああ。…昔…まだ、私が5、6歳の子供だった頃に、な。
 …暖炉の前で、父様と母様と3人で暖炉にあたりながら…
 本を読み聞かせて貰っていたのだ…」

セルヴィスの両親の事は、以前暗殺者ギルドを潰した際に、聞いていた。
両親との思い出…というのであれば、さぞ思い入れもあるのだろう。
懐かしむような、物悲しそうな、複雑な表情だ。

俺は無意識に、セルヴィスの肩を抱き、ぐいっと引き寄せた。
一瞬驚いたような顔をしたが、文句を言う気分でもなかったのだろう。
俺の肩に、甘えるように頭を預けてきた。

「……すまん。変な話を聞かせたな」

「変な話などではないさ。お前の、大事な思い出だろう。
 …もっと、聞かせてくれ。嫌でなければ、だが」

セルヴィスの過去は、気軽に口にするには、あまりに辛い。
だが、1人で抱えているのも、辛いだろう。
話して貰えるのであれば、俺はそれを聞き、共に背負って
やりたいと、そう思っていた。

俺の言葉に、少し間を置いて、セルヴィスは口を開く。


「…それから、何年経っても、その暖炉は私達の生活の中心にあった。

 時には、執事やメイドも交えて、父様と母様が暖炉の前で酒を飲んでいたな。
 私は未成年だったから、セシルとマーサ…弟と妹に、
 父様達が私にしてくれたように、本を読み聞かせてやって。

 我が家の思い出では、ほとんどの場面に、暖炉がある。
 …だからだろうな。暖炉を見ると、妙に感傷的になってしまう」


私らしくないな、とセルヴィスが苦笑する。
そんな姿が、いつになく儚げに見えて。

気付けば俺は、セルヴィスを正面から抱き締めていた。

「…!?ろ、狼…厳…?」

「…すまん。何だか今にも、お前が消えてしまいそうで。
 …お前のご家族には到底敵わぬが…今は、俺達がお前の家族だ。
 時には、頼ってくれて良いのだぞ?」

こうしてこいつを抱き締めるのは、二度目。
一度目は初めてこいつの過去を聞いた時。
あの時は、思いきり泣いていたな。それを聞き付けて来た
楼華や爺様に、あらぬ疑いをかけられたものだ。

「…ふん…バカめ。…もう平気だ。以前お前に吐き出してからは…
 過去の事も、こうして話せるようになった」

最初は驚き、俺を押しのけようとしていたセルヴィスの手が、
恐る恐る俺の背に回され…控えめに、ギュッと抱き締め返された。


「それに…今は、楼華や老師や…お前が、共にいてくれる。
 …幸せだよ、私は今、充分に。…感謝しているよ」


そう言って、フッと柔らかく微笑んでみせた。
その微笑みが…妙に可愛らしく、愛おしく思えた。

セルヴィスの前髪を、指でそっと梳く。
少しくすぐったそうにするが、抵抗はしない。

「…セルヴィス…」

「…」

どちらからともなく、瞳を閉じた。
互いの顔の距離が、少しずつ縮まり…唇に、柔らかい感触。

そのままの勢いに、毛布を下敷きにし、そっとセルヴィスを押し倒す。
いつの間にか、雨や風の音は、耳に入らなくなっていた。





そして、翌朝。
すっかり嵐は去ったようで、窓から差し込む朝陽がまぶしい。
昨夜、あの後でベッドに移動していた俺は、ゆっくりと目を開く。

隣にはセルヴィスの寝顔。
その髪を一度撫でてやってから、上半身を起こす。


…そして、硬直する。

「…お前達…いつからここに?」

小屋の中には、見慣れた面々。
その先頭には、かつてないほどの笑顔で、こちらを見ている
楼華がいた。

「…随分と、楽しそうですね、狼厳さん?」

ニコニコと笑顔は保っているが、その威圧感はかなりのものだ。
後ろにいる面々も、ニヤニヤしていたり、バツが悪そうにしていたり。
…気配を感知できなかったとは…不覚。

「…これは、だな「言い訳を聞くつもりはありません」

俺の言葉を、楼華の声が遮る。
愛用の弓がギリギリと音を立てるほど、強く握られている。
その笑顔のまま、楼華は矢を番えた。

「私が…私達が、どれだけ心配したと…!!」

楼華から放たれる威圧感が、どんどん増していく。
そして…


「狼厳さんの、バカー!!」

その一声と共に放たれた矢は、俺の頬をかすめ、壁に突き刺さった。





その後、俺とセルヴィスは衣服を整えて皆に合流し、
そのまま屋敷に戻る事が出来た。

それから一週間ほど、俺の食事の量は普段の3分の1程度に
抑えられてしまったのだった…。
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Comment

 

ついにやっちまったか……!
この罪な侍め!頬が緩むわ!
そしてさり気なく食事量が前よりさらに減らされてる!?w

ごちそうさまでした。
  • posted by X 
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  • 2013.02/09 00:03分 
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X殿>
実は何一つとして直接的には書いてないのです…!(゚д゚)
唇に触れたのは頬かもしれないし、他の何かかも知れない。
あくまでも、あくまでも…何がどうなったかは、
読んでいる貴方次第なのです!!m9(゚д゚)ドドーン
  • posted by 侍 
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  • 2013.02/09 00:15分 
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きゃー(*ノノ)
ならば好きに想像していいという事ですね!?
セルちゃん推しの私としては、あれやこれやを確定事項として脳内にインプットしちゃいますよ!?

……ただ。
それにしては、後で発見された狼厳さんが落ち着きすぎているように見えるのですよねー。
想像した通りですと、もう少し慌てるかな、と…。
楼華さんの反応も、怒っていられるレベルならばまだ浅いような気がしなくもなく…ああでもどうなのでしょう…
うーむ、これは色々妄想が楽しいですっ(’’(お気楽な人妻うさぎ
  • posted by しろうさぎ 
  • URL 
  • 2013.02/09 00:30分 
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しろうさぎ殿>
そうして妄想させて、悶々とさせるのも狙いなのであるよ!(゚д゚)

ちなみに狼厳は割と経験豊富だったり。
ええ、一応武家の長男なので。だから動じなかったのかも!
或いは動じるような事じゃなかったのかも!(`・ω・´)

ふふふー最後の方はどう反応させるか悩み、
最終的に怒って貰ってオチをつけてみた。
うちの中ではあくまで均等に…っ!!(゚д゚)
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.02/09 00:34分 
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>>唇に触れたのは頬かもしれないし、他の何かかも知れない。
このコメントを見た瞬間アレに変換された俺は終わっている
Cだしそれなりに手に収まりいいだろうしふわふわなんだr…

いやあ、いいね。ニヨニヨ。ニヤニヤ

意外とセルヴィス推しが多いのかな
ツンデレいいよツンデレ

  • posted by 皇帝 
  • URL 
  • 2013.02/09 00:58分 
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皇帝殿>
>>アレに変換された
段階くらい踏む!(何)( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン(狼厳からの一撃
…お前は…( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン(セルヴィスからの一撃

Σというか脳内で既に何が起きてるかダダ漏れです閣下!?
今のところセルヴィス優勢ですな…!
むぅ、楼華も頑張って書かねば(`・ω・´)
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.02/09 01:06分 
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>>唇に、柔らかい感触

って書いてたらそれしかねえだろ!ねえだろ!

アダルティ担当の脳内なめんな( ´_ゝ`)
妄想?いくらでも可能だぜ、何人いようがなあああ!

(逃走)
  • posted by 皇帝 
  • URL 
  • 2013.02/09 01:08分 
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皇帝殿>
その発想はなかった…!
これがアダルティ担当の力…!(ゴクリ

うちの精一杯のアダルティーはご覧の有様だよ…!
安西先生…文章力が欲しいです(´・ω・`)
  • posted by 侍 
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  • 2013.02/09 01:10分 
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ろ ろ狼厳さん…!!あなたなんつう一夜を…!!

もうこれはアレでしょうよ。
妄想族族長である僕の中でその夜の出来事は確定しましたっキャー!!(

僕の好きなセルヴィスさんに手を出したからには、責任取りますよね? ねー(にまにま
  • posted by のら 
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  • 2013.02/09 01:35分 
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のら殿>
ふふふ…何の事だかワカリマセヌナー(´・3・)(マテ

確定したのですな…さて、一体何が起こったのか…っ!
あれです、世の中には一夫多s( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.02/09 10:05分 
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一夫多妻は許しません!!( ・・)ノ彡☆バシバシバシ

ほとんどの人達の脳内で話が「確定」されちゃってる中で
楼華さんの物語がどうなるのか…
どきどきわくわk…いやいや、心配でなりませんですよっ(’’
  • posted by しろうさぎ 
  • URL 
  • 2013.02/09 10:28分 
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しろうさぎ殿>
許して貰えなかったΣ(゜д゜lll)(ぉ

ふふふーどうしましょう…
今からちょっと考えなくてはなのです…っ(`・ω・´)
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.02/09 12:36分 
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あらあら、ついに一線を越えてしまったんでしょうか…きゃーきゃーきゃー(落ち着け

一夫多妻とか絶対に許しません、絶対に(爆弾ナイフスッ
  • posted by ぷちうさ 
  • URL 
  • 2013.02/09 15:22分 
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ぷちうさ殿>
それは分かりませぬぞ…!セルヴィスは狼厳並の天然!
あの後、「どうした?」とか言って普通に一緒に寝ただけかも
知れませぬ!(゚д゚)

むぐぐ、脅迫だー((( ;゚Д゚)))
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.02/09 16:42分 
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