狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

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七剣使い

先日メッセージでお願いして、かの英雄様のお名前を
セルヴィスの武器に使用させて頂きました。

拙い文ながら、その際の情景をSSに…(゚д゚)



その戦いぶりを一言で形容するなら、華麗。
七本の剣を自在に操って相手の動きを制し、
その愛らしい外見からは想像もつかぬ、正確かつ鋭い一撃で、
並み居る我が軍の兵を打ち倒していく。

その姿は、戦場という舞台で踊っている踊り子のようで。
一瞬…私は、見惚れてしまっていた。


【七剣使い】


…が、すぐに我に返る。
今は戦闘中だ。ましてや相手は、オーラムのみならず、
ブリアティルト全土にその武名を馳せる英雄ミソラと、
彼女率いるオーラムの精鋭。
一瞬の油断が、敗北に直結する。

「ミソラ殿…俺が止める…!」

我が軍の兵を打ち倒し、間合いを詰めてきたミソラを、
狼厳が愛用の太刀を振りかぶって迎撃する。
が…踏み込もうとしたその場に、それを阻む長剣が突き立てられた。

「ぐっ…!?」

一瞬、狼厳の動作が止まる。
その一瞬の隙を、ミソラは見逃さない。
彼女の大きな瞳が一瞬細められ…その威圧感に、
私は一瞬、たじろいだ。

「狼厳さん!」

楼華の悲痛な声が響くより先に、私は狼厳を突き飛ばし、
左手に持っていた剣…ウルフハントで、ミソラの攻撃を防いだ。
ピキ…と嫌な音がして、ウルフハントにヒビが入る。

…この細腕の、一体何処にこれほどの威力が秘められているのか…。

「狼厳…ここは退こう。偵察任務の途中だ、こちらは我々以外は、
 実戦経験に乏しい兵ばかり。…相手が悪すぎる」

ミソラの剣を辛うじて弾き、少し間合いを取りながら、
私は狼厳に提言した。
…もっとも、この男が退き際を見誤るなどとは思っていないが。

「そうだな。皆、退け!動ける者は負傷者に手を貸してやれ!」

狼厳の声が戦場に響くと、兵士達は言われた通り、
負傷者の援護をしつつ撤退を始めた。

幸い、追撃をされる気配はなかった。
後は…我々が、どうやって撤退するか、だ。

「……」

こうして対峙していて、分かる。
私は守りには自信があるが、その守りすら、
恐らくミソラは容易に貫いてくるだろう。
かといって、私の剣の腕では、恐らく掠りもしない。

「セルヴィス…俺達も退くぞ」

「…そのためにも、ミソラさんを何とかしないと、いけませんね…」

兵達に指示を出し終えた狼厳と、楼華も私の加勢に入る。
3人対1人。…狼厳がいるなら、多少は戦えるかも知れない。

「…はっ!」

先陣を切ったのは、やはり狼厳だ。
先程と同じ轍を踏まぬよう、踏み込む幅を小さくして、
太刀を振り下ろす。

…が、それも軽く躱されてしまう。
その躱した先に、楼華が矢を射掛けるが、それはミソラが
手に握った剣によって、切り払われてしまった。

その間隙を突き、私もウルフハントで攻撃を仕掛ける。
…が、その攻撃もミソラの剣によって容易に防がれ、
それと同時にウルフハントは、バキッと鈍い音を立てて折れてしまった。

「く…!」

咄嗟に、地面に突き刺さっている、ミソラの展開した剣のうちの一本を
抜き取り、それを構えて距離を取る。
予想外に手に馴染んで少し驚いた。

狼厳達も少し間合いを取り、次の攻撃のタイミングを計っていた…
その時だった。

『狼厳、無事か!?』

後方に待機していたはずの大将軍が、援軍を引き連れて現れた。
どうやら撤退した兵士が報告してくれたようだ。
それを確認したミソラは、旗色が悪いと見たのか、あるいは
見逃してくれたのか…その場から、すっと立ち去った。





その後。
私はオーラムにある、ミソサ饅頭屋という店を訪れた。
目的は当然、剣を返すことだった。

しかし、彼女は戦場とはまるで違う、可愛らしい笑顔で、こう言った。

『その剣が手に馴染むのでしたら、その剣は貴女を選んだのでしょう。
 大事に使ってあげて下さい』


それ以来、私は聖剣アレシオスの他に、趣の異なる
もう一本の剣を佩いている。


『宝剣フェアミソラ』。


フェア…は、尊敬を意味する、verehren(フェアエーレン)。
ミソラ、は当然ミソラの名。
いつか彼女と互角に渡り合える、そんな剣士になれるようにとの
願いと年下の彼女への敬意を込めて。

今日も私は、その剣を腰に、戦場に赴く。
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Comment

拝見しました~♪ 

お~、格好良いですね、ありがとうございます!
こう言うのが、本来のミソラです、間違いない!(

ミソラからドロップされた剣が、巡りに巡って、
こう言うお話になるまで発展しましたとは、
嬉しい限りでございます~♪
  • posted by ティティ 
  • URL 
  • 2013.01/29 22:38分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

ティティ殿>
見て下さって有難うございます!><
拙い文で恐れ多いのです…!

ミソラ殿にお願いをした時から
考えていたお話なのです…
ミソラ殿はイメージ的に普段と戦ってる時の
差がありそうだなーと思ってこんな描写になりました!
少しでも楽しんで頂けたなら本当光栄ですorz
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.01/29 22:44分 
  • [Edit]
  • [Res]

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