狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

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恋愛模様-7

というわけで最終話。

書き続けてたら恥ずかしさは飛んでいって、
割と楽しかったです(゚д゚)

でも恋愛ものは難しいですな…いつもよりさらに駄文な感じ(´・ω・`)

あと最後のほうに名前だけお借りした方が二名!
事後報告でごめんなさいorz


2人が互いの部屋にこもって、およそ1時間。
手紙を書き終えたのもほぼ同時だったらしく、
少し疲れた様子で、楼華とセルヴィスは部屋から出た。


【恋愛模様-7】


「…楼華も、用意が済んだのか?」

「はい。後はホットミルクを入れれば…。
 …随分と待たせてしまいましたけれど」

「では、入れてくると良い。…勝負は正々堂々と、だ」

互いに想いを手紙に記し、用意も済ませた。
後は部屋の中にいる狼厳に、それを渡すだけ…だ。

先陣を切ったのは楼華。
元よりホットミルクを渡すという約束もあったため、
戸をノックするのに躊躇いはなかった。

コンコン、というノックの音に、部屋の主が応える。

「ん、楼華か?開いているぞ」

その声を聞いて、楼華はセルヴィスを見る。
彼女が小さく頷くと、ホットミルクとチョコを乗せた
トレイを渡して、戸を開けた。

「失礼します…」「邪魔するぞ」

2人が同時に中に入ると、狼厳は縁側で
水竜のレインと戯れているところだった。

「ん…セルヴィスも一緒か。どうした?」

振り返って微笑む狼厳に、2人は一瞬、チョコレートを
渡すことを躊躇する。
が…ここまで来たのだ、引くわけにもいくまい。
まずは楼華が、先に出た。

「遅くなってごめんなさい。ホットミルクをお持ちしました。
 それと…チョコレートを作ってみました。良ければ一緒に…」

極力平静を装ったつもりだが、微かに声が震えている。
やはり、どうしても緊張してしまうもののようだ。
続いてセルヴィスが、一歩前に出る。

「…私のほうも、チョコレートを…買ってきた。
 …折角だからな、貴様にもくれてやる」

そう言って、楼華が置いたトレイの隙間に、
自分のメッセージカードを添えたチョコレートを置く。
その際に微かに手が震えていたのを、楼華は見逃さなかった。

「おお…2人とも、有難う。早速頂いても良いか?」

そんな2人の緊張にも気付いていない様子で、狼厳が
嬉しそうにチョコに手を伸ばす。
…と、そこで、2人の書いたメッセージカードに気付いた。

「…これは…」

二通の手紙を手に取って、不思議そうに見る狼厳。

「ひ、日頃の感謝の気持ちをと思って、お手紙を…」

「…日頃の礼を、綴ってある手紙…だ」

その狼厳の仕草にいたたまれなくなった2人は、
同時にそう言って微かに顔を赤くする。

「む、そうか…どれ…」

そして、狼厳は2人がいる前で、その手紙の封を切る。
狼厳の事だ、いなくなってから読もう、というような
気配りはないだろうと考えていた2人は、既に覚悟していた様子で
狼厳の反応を待った。

「…」

「……」

狼厳が無言のまま、2人の手紙を読み進める。
2人は互いに、心臓の音が相手に聞こえるのではないかと
思いながら、じっと待っていた。

読み終えた手紙を丁寧に折りたたみ、大切そうにしまうと、
狼厳は立ち上がって2人の頭を同時にポン、と優しく撫でた。

その行動に、楼華は俯きながらはにかんだように微笑み、
セルヴィスは子供扱いしているつもりか、とでも言いたげに、
ムッとした顔を作ってみせる。

共通しているのは、2人とも顔が真っ赤だという事だろうか。

「2人とも、有難うな。俺のほうこそ、いつも助けられている。
 お前達が共に戦ってくれて、そしてこうして日々共にいてくれる事で、
 どれだけ救われているか、筆舌に尽くしがたいものがある。
 俺は無神経で鈍い、戦場でしか生きられぬ男だが…これからもずっと、
 お前達と共にありたいと、そう思っているよ」


狼厳が受け取った手紙。
そこに書かれていた事は、文言の違いこそあれど、
2人とも共通していた。

『これからも、ずっと共に』。

その意味合いを狼厳は少し『家族』寄りに解釈してしまったが、
2人にはそれで充分だった。


意地悪だが、締めるべきところは締め、隊の規律を守るウォルフガルド。

戦場での頼もしさに、鈍感ながら気配りは出来、優しい狼厳。

家事万能で、何かと苦労しながらも皆の健康に気を配る楼華。

不器用ながら誰より仲間を大切に思い、守ろうとするセルヴィス。


彼らは皇国軍の狼牙志士隊である前に、もはや『家族』なのだ。
誰か1人でも欠けたり、悲しい想いをするのは、互いに阻止しようとする。
だからこそ…手紙に込めた意図が伝わらなかったのは残念でもあり、
ホッとした部分もあった。





「…で、結局伝わらなかった、か」

全てが終わった後に事の顛末を尋ねてきたウォルフガルドに、
2人は苦笑混じりに報告をした。
ウォルフガルドは全てを見透かしていただろうから、
ごまかすだけ無駄だと思ったのだろう。

「それで…これからどうするつもりなのだ、お嬢に小娘は?」

これから。

その言葉に2人は少し考えてから…互いに見合って、少し不敵に笑った。

「いつかきっと…気付いて貰えるように、努力しようと思います」

「…奴は私のものだ。…楼華と競って勝てる自信はないが、
 出来る限りの事はするつもりでいる」

「くっく…そうか。…まぁ、頑張る事だ。若いうちは、そういう経験も
 積んでいったほうが、後々味のある人間になれる」

この2人なら、仮にどちらかが狼厳と一緒になったとしても、
相手を心から祝福できるであろうな。
そんな事を思いながら、ウォルフガルドは楽しそうに笑った。


…同時刻。シュヴァリエやレオルと話していた狼厳が、
盛大にくしゃみをし、シュヴァリエが何か意味深な笑みを
浮かべていたのは、また別の話。
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Comment

 

こういう関係好きです……!(←)
ただ最大の敵が互いじゃなくて、鈍感な狼厳さん本人になりそう!w
この天然たらしめ……!(ぐりぐり)

事後報告でも全然大丈夫なのですよー(*´∀`)
どんどん使ってくれていいのですよ!よ!
  • posted by X 
  • URL 
  • 2013.01/14 22:13分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

X殿>
ちなみに脳内設定では、この後2人もさりげなく
アプローチしたりしますが、狼厳の特殊能力『天然』によって
なかなか上手くいかなかったり、という風な後日譚があります(´ω`)

ふふふーでは、次のシリーズやらでは
登場して頂いたりしましょう…!何かこうかな!(゚д゚)
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.01/14 22:27分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

>>最大の敵が互いじゃなくて、鈍感な狼厳さん本人
これ間違いねえわ…!

これだから両手に花は!
まあ…その鈍感具合も憎めないのやもしれんなあ
どっちも応援したくなるな、からかうけど←

ちなみに
>>事後報告でごめんなさいorz
もっと言えば俺は報告すらしていない事になる!
いつでも使っていいのよ
  • posted by 皇帝 
  • URL 
  • 2013.01/15 02:55分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

皇帝殿>
ふふふ、鈍感な狼厳に対し、アプローチする2人、という
構図が頭に浮かんだのでもしかしたらまた
何かしら書くかも知れません(゚д゚)意外と楽しい!

>>いつでも使っていいのよ
わーい、有難うございますヽ( ・∀・)ノ
では今後もお2人にはバシバシご登場願うとします(´∀`)
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.01/15 07:01分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

狼厳さんのにぶちん…(じー)
お二人の気持ちに気づいてくれるのはいつになるかなぁ。
  • posted by ぷちうさ 
  • URL 
  • 2013.01/15 15:37分 
  • [Edit]
  • [Res]

 

ぷちうさ殿>
そもそも気付くときがくるのか否か…!(゚д゚)(マテ

色々とアプローチさせてみようとは思っております!(゚д゚)
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.01/15 20:23分 
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  • [Res]

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