狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

狼牙志士隊とおばけ:弐

朝日が地平線から顔を出す頃。

狼牙志士隊は、件の西の洞窟に辿り着いていた。



おばけ話第二幕!(゚д゚)

もうちょっとだけ続くんじゃ。


中には一応、付近の住民が来た際に迷わぬようにと、
岩壁の所々に灯火がされているが、それでもやはり暗い。

ひんやりとした冷気が頬を撫ぜ、独特の雰囲気をかもし出す。

「……」

先頭は俺が歩く。元々夜目は効くほうだし、暗いからと
気後れする事もない。
俺より3歩ほど離れて、爺様と楼華が続く。

全員それぞれ松明を持ち、周囲を照らしてみるものの…
特に変わった様子は見受けられない。

「な、なにもありませんね。…戻りませんか?」

「まだほんの入り口だろう。もう少し奥に行ってみないと、
 御大将に報告は出来ない」

洞窟から入って10分ほど歩いただろうか、それでも何の変かもなく、
楼華がそう口を開いた。
が、流石にこのまま帰っては、報告も何もあったものではない。
何より、民の不安を軽減する事は出来ないだろう。


そこから暫く、歩き続ける。

…5分、いや、10分だろうか。
それでも、辺りには何の変化もない。


「…小僧」

「…うむ」

爺様が、声をかけてくる。同時に、俺も気が付いた。

そう、あまりにも変化がなさすぎるのだ。

俺達は間違いなく、一定の方向に、振り向く事なく歩き続けた。
だと言うのに、岩壁の灯火も、転がっている岩の配置も、何もかもが、
見覚えがある。

「時空の歪み、か…。或いは、もっと別の何かか」

「くく、霊が儂らを歓迎してくれておるのかも知れぬな?」

「ひっ!ちょ、ちょっと、変な事言うのやめて下さいよ、ウォルフさん…っ!」


一度立ち止まり、辺りを隈なく調べてみる。
試しに、と爺様が逆の方向に歩いてはみたものの、今度は歩いて行ったのとは
逆の方向から、俺と楼華が調査している場所に戻ってきた。

「…ふむ…これは、厄介だな…」

「ど、どうしましょう…狼厳さん…」

「…」

楼華が泣きそうな声を出す。
爺様は爺様で、何か思案しているらしく、壁をこんこん、と叩いたり、
別の道を探していた。

俺はというと…


ぐ~~


重苦しい空気が充満し始めた洞窟の中に、豪快な音が響く。
…そういえば、出かける前に軽食を取って以来、何も食べていなかった。
用意してきたおにぎりを、懐からごそごそと取り出す。

「…とりあえず、腹が減っては何とやらだ。飯にしよう」

「…くく…小僧、お主は肝が据わっておるな。どれ、儂も頂こうか」

「…どうしてお2人とも、そう気楽でいられるんですか…もう…」

そうは言いつつも、楼華も小さく笑いながらおにぎりを受け取り、
それぞれ適当な岩を見つけて腰かけた。

まずは、腹ごしらえからだ。
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

狼厳

Author:狼厳
狼牙志士隊筆頭

最新記事

くろックCute BC01

カレンダー

08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。