狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

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お題やら探すのには便利ですな!

狼厳と正宗へのお題は『犯人はお前か』です。 http://shindanmaker.com/392860

↑のでSSを一つ書いてみました。駄文!





長かった冬も明け、陽射しの温かい日々がやってきた。
花々は春の訪れを告げるように美しく咲き誇り、味気なかった道を
見事に彩っている。

冬の間は部屋に篭もり、炬燵に入ってアイスを食べていた正宗も、
春の陽気につられて散歩に出かけていた。

(久しぶりに、あそこのみたらし団子を食べて行こうかな)

暫くは花を眺めたり、春風に身を委ねていた正宗だったが、
ふと目に入った茶屋の幟が彼女の甘味欲を刺激したようだ。

財布の中のお金を頭の中で思い出しつつ、
顔馴染みの女店主が経営する茶屋に足を踏み入れた。

『おや、正宗ちゃん、久しぶりだね!』

「うん、久しぶりだな。みたらし団子5本と…そうだな…
 持ち帰り用に三色団子を10本、お願い出来るか?」

狼厳・楼華・セルヴィス・ウォルフガルドに1本ずつ、
ゴブ吉と羽奈・沙耶に2本ずつのお土産と、ここで食べる
みたらし団子を注文して、お気に入りの壁際の席に腰かける。

そう時を置かずに、愛想の良い笑みを浮かべた女店主がお茶と団子を
乗せたお盆を片手に、正宗のもとに歩み寄ってきた。

『はい、おまちどお!…あら、正宗ちゃん…』

「ああ、ありがと…ん?どうかしたか?」

机に団子とお茶を置いてから、女店主が正宗を見て驚いたような顔をする。
訝しげに声をかけると、今度はクスクスと意地の悪い笑みを漏らして、

『あぁ、いやいや、なんでもないよ。ごゆっくりどうぞ』

と言いながら、他の客のもとに向かって行った。

「…?…いただきます」

何なんだろう?と疑問は抱いたものの、みたらし団子の前では些細な事。
そう考えて、正宗はみたらし団子を堪能する事にした。





10本にすれば良かったかな…。瞬く間に食べ終わったみたらし団子の
5本の串を眺めながら、そんな事を考えつつ、お茶を飲む。
甘いお団子を食べた口に優しい、少し苦めのお茶。
それをゆっくりと飲み干した頃には、出掛けてから1時間近くが経過していた。

(そろそろ帰るか)

「ご馳走様。相変わらず美味しかったぞ」

女店主に声をかけ、財布からお代を取り出して手渡す。
お代を受け取って『毎度あり』と笑顔を見せてから、
何故か女店主はそっと顔を近づけて、正宗に耳打ちをした。

『そうそう、正宗ちゃん。お子さんが出来たら、教えとくれよ。
 お祝いに一杯お団子持ってってあげるからね』

「なっ!?…な、何故そんな話を…」

突然の言葉に驚き、一瞬素で反応をしてしまうが、
すぐに取り繕って声を潜めて尋ねた。
すると女店主は、にぃっと笑って自身の首筋をとんとん、とつついた。

『首筋に痕、つけられてるよ。…まったく、お熱いねぇ』

「…!?」

指摘されて、正宗は昨夜の事を思い出した。
昨夜も狼厳と寝床を共にしたし、夫婦の営みも当然あった。
後半のほうは記憶も曖昧になるほど乱れていた気もする。

つけられたとすれば、その時だろう。

「ま、また来る…じゃあなっ!」

羞恥に顔を朱に染めて、正宗は持ち帰り用に詰めてもらった
団子を受け取って、逃げるように茶屋を後にした。





「ろーうーがーんー!」

屋敷に戻った正宗は、ただいまの挨拶もそこそこに、
買ってきた団子を居間に置いて、首筋の痕の犯人と思しき…
というか、犯人に違いない男の名を叫びながら、犯行現場の
狼厳の部屋に向かって行った。

『おだんごごぶー!ありがとうごぶー!
 ろーかー!正宗がおみやげ買ってきてくれたごぶー!』

居間に置いた団子は、同居ゴブリンのゴブ吉が抱えて
楼華に見せに行ったようだ。はしゃいだ声が、狼厳の部屋に向かう
正宗にも聞こえてきた。
楼華の事だ、きっと上手く皆に配り分けてくれるだろう。

「犯人はお前だ!」

部屋に入るなり、正宗は唐突にそう叫んだ。
最近読んでいる推理小説か何かの主人公の台詞であるらしい。

「ん…?どうした、正宗」

犯人はというと、縁側でのんびりと本を読んでいた。
正宗は怒っている、と伝えるためなのか、わざと大きな足音を立てて
狼厳に歩み寄った。

「どうしたじゃない!目立つ場所にはつけるなってあれほど言っただろう!?」

「ん?……ああ」

正宗の言葉に少し考えたようだったが、ニヤリと笑って立ち上がると、
正宗の細い腰をグイッと抱き寄せ、キスマークのある場所にキスをした。

「お前が俺のものだ、という証だ。嫌だったか?」

「…は、恥ずかしいだろ…バカ。今日は、茶屋の店主に気付かれたし…」

「はは…すまん、すまん。今度汁粉を奢ってやるから、機嫌を直せ」

「…むぅ。…3杯だぞ」

「うむ、分かっている。ほら、先程ゴブ吉の声がしたが、団子があるのだろう?
 居間で皆で頂こう。正宗は先日買ったアイスでも食べると良い」

「うん、そうだな」

そうして、入室してきたときの勢いはすっかり失われ、
正宗は狼厳と共に居間に向かった。
そこでは既に楼華がおやつの用意をして待っていて、
2人はいつもの隣同士の席に座り、仲良くおやつを頂いたのだった。





そして、その日の夜。
狼厳の隣では、正宗が一糸纏わぬ姿で横になっていた。
汗のせいか額に少し張り付いている彼女の髪を優しく梳きながら、
狼厳は正宗の顔をじっと見つめる。

(…俺がここまで骨抜きにされるとは、な。…まったく)

そうしてふと、昼間に言われた「犯人はお前だ」という言葉がが脳裏を過る。

「俺の心を盗んだ犯人は、お前だ。…決して離しはしない。
 …覚悟しておけよ」

眠っている正宗にそう声をかけ、痕の残る首筋に軽いキスをしてから、
狼厳も目を閉じた。





(…それなら、お前も同罪だ)

うとうとしていただけで、まだ完全には眠っていなかった正宗。
彼女は狼厳の言葉に心の中でそう返しながら、寝息を立て始めた
狼厳にそっとしがみつき…今度こそ、眠りに落ちた。
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