狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

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新生・楼華

楼華が物凄く凛々しくなった記念のSS!

胸当てを手に入れた時の情景などを…(゚д゚)




『狼牙志士隊 楼華殿
  至急イズルミの社に来られたし。
               ナギ』


そんな文が我が家に届けられたのは、今朝の事だった。


【新生・楼華】


ナギさんと言えば、イズレーン皇国の誇る巫女武者隊の中でも
郡を抜いた霊力を誇り、英雄としても名高い女性。
私自身、幾度かお会いした事もあるし、狼厳さんと出会う前に、
一度巫女武者隊にお誘いを頂いた事もある。

…それくらいで、あまり親交はない。
手紙の文面から察するに、きっと急を要するのだろう。

本当なら狼厳さん達にも声をかけて、一緒に向かいたいところ…
なのに、3人とも他の用事があるとかで不在だし、ピピン君を
里から呼び出すわけにもいかない。

どうしたものか…と暫く悩んでいたけれど、
まずは行ってみようと決意して、戸締りを済ませて鍵も
いつもの場所に隠し、桜駿のいる厩に向かう。

私の姿を見ると、嬉しそうに嘶く桜駿。
サラサラした鬣を軽く撫でてあげてから、鞍に跨る。

「さ、桜駿。イズルミの社に行くわよ。お願いね?」

そう声をかけてあげれば、任せておけとでも言いたげに、
鼻息も荒く走り始めた。





それから20分ほどで、イズルミの社に着く事が出来た。
帰ったら桜駿には飼葉を沢山あげないと…そんな事を考えながら、
社の中に入り、ナギさんの姿を探す。


『ああ、来たかい。呼び立てて悪かったねぇ』


そんな私の姿を見つけたのか、社の奥で数人の巫女武者さんと
何か話していたナギさんが、人の良い笑顔を浮かべて歩み寄ってきた。
私は彼女に一礼すると、送られてきた手紙を見せる。


「お手紙、拝読致しました。私に何かご用との事…。
 また、魍魎の類が現れたのでしょうか?」

『あぁ、いやいや。そんな事じゃないんだ。
 ま…ついておいでよ』


手をパタパタと振って、ナギさんは私を、アオイ様やソウガ様がいらっしゃる
謁見の間へと案内してくれた。

戸を開くと、中にはアオイ様にソウガ様、ソウマさんとカナデさん…
そして何故か、狼厳さん、セルヴィスさん、ウォルフガルドさん、ピピン君までいた。

動揺しているのが見て取れたのだろう、ソウガ様が小さく苦笑いして私を手招きする。
それでハッと我に返った私は、ソウガ様達の前に行って跪こうとして、
それを片手で制された。


『ああ、構わねぇから楽にしてくれ。
 今日はある意味、あんたが主役だからな』

「…主役…?」

「ああ。…カナデ殿、お願いする」

きょとんとする私に笑いかけて、狼厳さんがカナデさんに声をかけた。

その言葉に少し慌てたように…彼女はいつもあんな感じだけれど、
隣の部屋に向かった。


少しすると、隣の部屋がスゥッと開いて、カナデさんが、
見慣れない若い巫女武者を伴って、謁見の間に入ってくる。

カナデさんの手には、雅な装飾の台の上に飾られた、蒼い胸当て。
もう1人の巫女武者さんは着物を包んでいるらしい布を、それぞれ運んできた。

胸当てをアオイ様に、着物の包みをソウガ様の手に渡すと、
カナデさん達は一礼して、再び狼厳さん達の隣に控えた。


『…狼牙志士隊・楼華。あなたの日頃の功績に報い…これらを、授与します。
 今後もより一層の武勲を、心から期待していますよ』


アオイ様の可愛らしい声が謁見の間に響いて、それから、そっと胸当てが
差し出される。
私は恐る恐るそれを受け取り、眺める。
突然の事にしばらく言葉も出てこなかったけれど、少ししてようやく
思い至って、有難うございます、と振り絞った。


そして、次はソウガ様が包みを差し出してくれたので、それを
一礼して受け取る。
すると、ニヤリと笑ってソウガ様が包みを開くよう促した。

恐る恐るそれを開くと…私の弓道着に取り付けられるようなタイプの、
綺麗な藍色の羽織。
よく見てみると、狼厳さんに私達から贈った物と
同じ素材で作られているようだった。


『この胸当ての話をした時に、狼厳達から依頼されてな。
 特注で作って貰ったもんだ。清廉の戦乙女に相応しい品だろ?』

「…有難う、ございます…」


突然の事で本当に吃驚していたから、私はそれくらいしか
言えなかった。
気を抜くと泣いてしまいそうだったから、ぐっと堪えて。

幸い胸当ては付けてこなかったから、アオイ様達に許しを得て、
頂いた胸当てと羽織を早速身に着けてみた。

…何だか、気持ちが引き締まる。

私も、狼牙志士隊の『将』なのだと、思った。


「よく似合っているぞ、楼華」


狼厳さんが優しく微笑んで、そう声をかけてくれた。
カナデさんやナギさんを始め、他の方々からも色々な
お言葉を頂いた。

…やっぱり私は、イズレーン皇国が好きだ。

この国を守るためなら、私も全力を尽くして戦おう。
戦は嫌いだけれど…大切な人達が傷つくのは、もっと嫌。


決意を新たにして、私は狼厳さん達と一緒に、屋敷へと戻って行った。

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