狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

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生死の狭間で-憩

とある方に要望を頂いたので、書いてみました。

お題は『甘々SS』であります。


…が、頑張った!これでも頑張ったのですよ!
全然甘くない気がしますよ…!(ノ ゜Д゜)ノ


それでも『仕方ない、見てやろう』と思って頂けたなら
折り込みへ…(´・ω・`)




例の変態科学者のところから救出されて、早二週間。
体の傷は未だ完治には至らないが、医師をして
『こんなに自然治癒が早い患者は見た事がない』と言わしめるほど、
俺は順調に回復していた。

だからこそ、思う。


「……鍛錬がしたい」


【生死の狭間で-閑話・入院中の病室で】


食事は一日三度。量は極めて少ない。
楼華とセルヴィス曰く、「これが一般人の一食分」なのだそうだ。

体を動かすのは、当然禁止だ。
腹部・胸部をそれぞれ10針ずつ縫っていて、肋骨数本と、左右の腕の骨にヒビ。
全身の複数個所に打撲。

この程度は許容範囲だ、と医師に主張したら、呼び出されたらしい
楼華・セルヴィス・爺様・ピピン…我が隊のメンバー総出でこっ酷く叱られてしまった。


とはいえ、何もせずにいるのは本格的に体が鈍る。
幸い、暇だと感じる事は今のところないが。


「また、貴様はそのような事を…。鍛錬馬鹿も大概にしろ、この愚か者」

「そうですよ、狼厳さん。しっかり治さないと、
 これから先の鍛錬や食事にも影響が出てしまうかも知れませんし」


楼華とセルヴィスは毎日見舞いに来てくれるし、爺様やピピンも、
2日か3日に一度は顔を見せてくれる。
親交のある部隊の皆もたまに顔を見せてくれるから、退屈はしない。

…しないのだが。


「…にしても、だ。さすがに食事くらい、1人で平気だぞ…?」


そう、俺が怪我をしているからか、楼華とセルヴィスの2人は、
甲斐甲斐しく身の回りの世話をしてくれている。

今は、先程運ばれてきた昼食を、2人が交互に食べさせてくれているのだが、
流石にこれはやりすぎなのではないかと思う。


「ダメです。骨にヒビが入っているんですから、動かしちゃ。
 …はい、あーんしてください」


楼華がスプーンでご飯を掬うと、俺の口元に運ぶ。
…流石に気恥ずかしいが、にこにこと嬉しそうに笑っている
楼華を見ると、無碍にも出来ない。

俺が大人しく口を開けると、そっとスプーンが俺の口内に米を入れた。
それを幾度か咀嚼して飲み込むと、今度はセルヴィスが、おかずの魚を
丁寧に解して、一口大にしてから俺の口元に箸を寄せた。


「…ほ…ほら、さっさと口を開けろ…」


セルヴィスの方は、心なしか恥ずかしそうだ。
…恥ずかしいのは俺の方なわけだが。
幸い、今まで友人には目撃されていないが、この光景を見られたら
何と言って冷やかされることか。

そんな事を思いつつも、口を開けて魚を頂く。
どれも美味いが、やはり楼華の料理と比べると劣ってしまう。


「早く退院して、楼華の料理が食べたいものだな」


ポツリとそんな本音を漏らすと、楼華が再びご飯を
運んでくれながら、小さく笑った。


「うふふ、有難うございます。そのためにも、沢山食べて、
 ゆっくり休んで下さいね」

「…やはり、貴様がいないと寂しいし…な」


口の中の米を咀嚼している時に、ポツリとセルヴィスが呟いた。
あまりにも意外な言葉だったので、米が気管に入ってしまって少しむせる。
せき込むと微かに痛む。


「…ふふ、可愛い事を言ってくれるな、セルヴィス。
 退院したら、思いきり手合わせをしよう、2人とも。
 休んだ間の分を取り返すくらいに」

「…うむ、そうだな」

「うふふ、良いですね。ですが、退院しても病み上がりです。
 無理は禁物ですからね?」

「分かっているさ。これ以上皆を心配させるわけにもいくまい」


以前贈った胡蝶蘭の意味を伝えたのは、襲撃の少し前。
2人とも驚いていたが、その翌日、俺の部屋に、2つの花瓶が飾られた。


セルヴィスからは、ホトトギスの花。

楼華からは、ナズナの花。


それ以来、こういった感じの会話をするようになった。
当然、人前ではそういった面は見せないように努めているが。


「…はい、ご馳走様でした」


そんな話をしている間に、食事を平らげてしまっていた。
…やはり、物足りない。
食べ終わった直後だと言うのに、小さく腹が鳴った。


「ふふ…院内食では、貴様の腹の虫は永遠に満足しないだろうな」

「退院したらお祝いに、豚カツと鯖の味噌煮と、肉じゃがと
 野菜炒めと、豆腐とわかめのお味噌汁、作って差し上げますね。
 それまで、我慢して下さい」

「それは楽しみだ。早く治さないと、な…」


楼華の手料理も、セルヴィスとの鍛錬も、2人との手合わせも。
全ては生きているからこそ、出来る事だ。

今度何かあった時は、俺が皆を助けられるように、もっと強くならねば…と、
決意を新たにした。


…が、今はこの、甘く優しい時を堪能しよう。
痛む腕を少し無理に動かし、2人を強く抱き寄せて、
その温かさを感じながら、俺は再び微睡み始めた。


「…おやすみ、狼厳」「おやすみなさい、狼厳さん」


左右の耳に優しい声音がして。

頬に柔らかい唇の感触。

そこで、俺の意識は夢の中へ堕ちていった…。
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Comment

NoTitle 

このッ……!
この超ドたらし侍がッ!(飛び膝蹴り)

というか何気に凄い大怪我です!?半端ねぇ!
看病したくなる気持ちも分かるけど入院食に爆薬仕込んでおこうねぇ(コソコソ)

ご馳走様でした(ニヨニヨ)
  • posted by X 
  • URL 
  • 2013.03/30 00:03分 
  • [Edit]
  • [Res]

NoTitle 

X殿>
ギャー!かつてない強烈な攻撃Σ(゜д゜lll)

ふふふ、常人なら死んでしまうかも、な大怪我なのです!
でも一ヶ月で退院しちゃいますよ!
…って爆薬仕込まれたら延期されちゃうっ!?

お粗末さまでありました…っorz
目撃しちゃった側になってもいいのよ!←
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.03/30 00:47分 
  • [Edit]
  • [Res]

NoTitle 

(´◉◞౪◟◉`)ノ●~*

イズのどこの病院かは知らんがもういっそ
病室ごと吹き飛ばしていいのではないかと思った!(爆弾バラバラ)

どっちかに絞るルートはないの!?

いいよーもうもうちょっと入院してろよー
林檎をウサギさんにしてもらって食ってろよっ!
リア充爆破しろ!(ベシベシ/爆発音ではない)

(吐出した砂糖1キロ放置)
  • posted by 皇帝 
  • URL 
  • 2013.03/30 01:26分 
  • [Edit]
  • [Res]

NoTitle 

皇帝殿>
ぎゃー!何か恐ろしい顔で爆弾をっ!?
他の方に迷惑なのですよ!狼厳は一応個室ですが!(ぉ

どっちかに絞る→片方が傷つく→それは嫌だと2人とも。
こんな流れで、ハーレムルートであります!(貴様
楼華もセルヴィスも、狼厳も大事ですがお互いも大事な
優しい子なのです…!
日替わり正妻!(゚д゚)

ふふふ…一ヶ月の間散々らぶらぶしてますよ!w
目撃者になってm(ry
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.03/30 09:29分 
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