狼牙志士隊の日誌

イズレーン皇国所属・狼牙志士隊の日誌

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恋文

X殿のところのSSを見て、何となくひらめいたネタ。

あれれ、いつの間にかラブコメしか書けなくなってるよ…( ゚ω゚)コレハイクナイ!

さり気なく続きそうです。長くなっちゃった!

直接的な繋がりがないのでリンクは張っておりませんが、
X殿のところのSSも必見だよ!(゚д゚)ノシ





朝陽が水平線から顔を出す頃、狼牙志士隊で一番早起きである
ウォルフガルドは目を覚ます。

部屋を出て、彼が一番にする事は、隊の郵便受けを開ける事。

社からの連絡などは電信で送られてくるが、時折民からの
依頼などが手紙などで届けられているし、それ以外にも
瓦版が毎日朝夕に投函されているので、それを取り出すのだ。

今日も普段通り、信憑性に乏しい瓦版と、何通かの手紙が
届けられていたのだが…そのうちに一通、明らかに他と
毛色の違うものがあった。


「む…これは…」


差出人の名前は書いていないが、表には丁寧な文字で、
『狼厳様へ』と記されている。
封筒の可愛らしさと文字から察するに、差出人は女性だろう。
ウォルフガルドは、部隊の者がどう反応するだろうかと
内心楽しみにしつつ、屋敷に戻った。


【恋文】


朝、いつも通りの時間に目が覚めて、部屋を出る。
セルヴィスもほぼ同時に目が覚めたらしく、
寝癖のついた髪を手櫛でとかしながら、部屋を出てきた。

台所から味噌汁の香りが漂ってきているので、
楼華は大分前から起きているのだろう。

寝起きながら、楼華の作る味噌汁の味を思うと
腹が盛大に音を立てた。


「…朝っぱらから食い意地の張った男だ…」


それが聞こえたらしく、セルヴィスが小さく肩を竦めて言った。
食事をする広間に出ると、爺様が席に座って瓦版を広げていた。
馴染みの記者が作成している、信憑性に乏しい記事ばかりの瓦版だ。
無論、たまには重大な事件も取り扱っているのだが。


「おはよう、爺様」「おはよう、老師」

「うむ、2人ともおはよう。…相変わらずお主達は凄い寝癖だな。
 少しは楼華を見習え、まったく」


俺達を見るや否や、爺様はそう言って笑う。
楼華は部屋を出るより前に、髪の手入れなどをしっかり
済ませてから部屋を出てくる。
本人曰く、寝癖はひどいとの事だが、それを俺達に晒した事はない。


「はい、お待たせしました。今日はお味噌汁にほうれん草のおひたし、
 それから鮭の塩焼きに卵焼きと、昨夜の残りの肉じゃがですよ。
 沢山食べて、今日も頑張りましょうね」


そんな話をしていると、楼華が爺様の食事をお盆に乗せて運んでくる。
俺とセルヴィスもそれぞれ席を立ち、綺麗によそってある料理を
お盆に乗せ、自分達の分を食卓に運んだ。

皆で手を合わせ、頂きます、と声を出してから、箸を動かす。
相変わらず絶品な楼華の手料理に舌鼓を打ちながら、
今日も良い一日になるだろうと、そんな漠然とした予感を抱いていた。





「…そういえば、狼厳。お前宛に手紙が届いておったぞ」

食事を終え、後片付けをしていた俺に、爺様がそう声をかけてきた。
俺が振り返ると、爺様は手に持っていた手紙を机の上に置く。
休憩していた楼華とセルヴィスも、何事だろうと机の上に視線をやった。

俺は洗い物を一通りまとめてから、濡れた手を拭いて爺様達の方に向かう。
机の上にあったのは、桜色の可愛らしい封筒。
普段送られてくる、民からの依頼を記したものとは、明らかに違う。


「恋文、であろうな」


俺がその手紙を眺めていると、爺様が何故かニヤニヤとしながら、そう言った。
確かに言われてみれば、そういう感じの手紙ではある…かな?


「ふむ…物好きな」


ポツリとそう呟いて、手紙を机から拾う。
こういった手紙の対処にはいつも困る…。
大抵誰が出したものか分からないし、一方的に何かしら告げるだけで、
こちらからはどうしようもない。
が、こういう手紙が届いたのは初めてではない。
いつものように、俺はそれを持って自室に向かう。

流石に俺個人に宛てた手紙を、皆の前で朗読するような不躾な真似は出来ぬしな。


「少し手紙を読んでくる。洗い物は終えてあるから、
 後で棚に片付けておくよ。皆は自由に過ごしていてくれ」

皆にそう声をかけて、俺は自室に戻った。







『謹啓 狼厳様

 いくらか寒さもゆるみ、狼牙志士隊の皆様には、
 ますますご健勝の事とお喜び申し上げます。
 いつもイズレーンのために尽力して下さり、誠に有難うございます。

 突然このようなお手紙をお届けしてしまい、申し訳ございません。

 このたび、このようなお手紙を差し上げたのは、私の気持ちを、
 狼厳様にお伝えしたいと、そう思ったからです。
 私などがこのような手紙を書く事自体おこがましいのですが、
 自分の気持ちを抑えきれませんでした。

 ご多忙の最中、大変恐縮ではございますが…もし宜しければ、
 イズルミの郊外にある泉のほとりに、お越し願えませんでしょうか。
 お手紙でお伝えしようか、とも思ったのですが、こういった事は
 やはり、直接お伝えすべきだと思うのです。

 突然のお手紙で不躾なお願いをしてしまっている事を、
 重ねてお詫び申し上げます。何卒、宜しくお願い申し上げます。

                                    謹白』


手紙の内容はこうだった。
文字と言い、言葉選びと言い、イズレーン皇国の者であるのは間違いない。
日時の指定などがないのは、恐らく…
来るまで待つ、そのくらいのつもりでいるのだろう。

こういうパターンは初めてだな…と思いながら、便箋を折り畳んで封筒に入れる。
今日の鍛錬は、一日休みを貰おう。

何となく重い気がする腰を上げて、罠の可能性も考慮して普段の甲冑と羽織を纏い、
俺は皆に声をかけて、屋敷を後にした。
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Comment

 

ヒャッハー狼厳さんの恋文だー(窓からドロップキック)

狼厳さんに届いた恋文はきっと可愛い女の子からなのだろう……。
それとも罠かな!かな!
続きを体育座り待機します。
  • posted by X 
  • URL 
  • 2013.03/16 23:27分 
  • [Edit]
  • [Res]

NoTitle 

ぎゃー窓がー!Σ(゜д゜lll)
なんて事を…!窓から侵入なんてイクナイ!←

どうしようかなーと悩んでおります…
罠にしてピンチにするか、嫉妬の嵐吹き荒らすか、
もう1つのルートを進むか!

未だ決まっていない不具合!(゜Д゜)(駄
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.03/16 23:51分 
  • [Edit]
  • [Res]

NoTitle 

おやおや、恋文ですか
流れがどうなるのか楽しみですねえ(待機

>>窓から侵入なんてイクナイ!
お前が言うな( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
  • posted by 皇帝 
  • URL 
  • 2013.03/17 02:32分 
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  • [Res]

NoTitle 

皇帝殿>
どうしようかなーと未だ悩み中です(´・ω・`)

ぎゃーΣ))Д´) パーン(叩かれ
皇帝殿はそういえばあまり
アグレッシブな入退室はしませんな!(ぉ
  • posted by 侍 
  • URL 
  • 2013.03/17 09:57分 
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